有休消化100%残業ゼロへの道筋! ドイツ人はなぜ、1年に150日休んでも仕事が回るのか

今日、日本では、ブラック企業や過労死の問題がより一層深刻な問題となってきております。

有休消化が全然出来ず、有休は貯まるものであり使うものではない、という考えなどはドイツにはありません。

そこでドイツ在住であり、ドイツに関するスペシャリストの熊谷徹さんが書かれた「ドイツ人はなぜ、1年に150日休んでも仕事が回るのか」を参考に、日本の労働環境改善について書いていきます。

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そもそも参考にするほどドイツはいい状態なのか

日本での問題として大きいのは有休消化の問題と休日がないなどの問題、そして残業時間が長いなどの問題です。

そこで、ドイツではその辺の問題はどうなのかをみていきたいと思います。

有休消化率

大半のドイツの有給休暇は30日もの有給休暇を社員に与えています。それも、長期で勤め上げているから貰える、というわけではなく、試用期間が終わりさえすればその時点で有給休暇を30日まるまるもらえるといいます。

ただ、実際もらえたところで、それの消化はどうなっているんだ、貯まるだけじゃないのか? と思われると思いますが、ドイツの有休消化率は驚きの95%です。

日本では少ない日数を消化率50%行くか行かないかで推移させている所からみても脅威の数字です。

30日も休日が増えたら、とても嬉しいですよね。しかも有休なので給料が発生します。

更に日本と違い、病欠を有休にてあてがうようなやり方をして有休をドイツはとっていません。病欠は別の休みが適用されます。

したがって、日本のように病気になった時のために半分とっておく、というような方法をとりません。

休日日数

しかしながら、そうは言ってもそもそもの出勤日数が多ければ、有休をいくら使おうが最終的な出勤日数はそれほどかわらないんじゃないかと思います。

その点も、ドイツはやはり違いました。

普通の週末の休日は休みます。さらに、祝日が9~13日あります。結果、有休と合わせて150日も休みます。

150日/365日であり、2.4日に1日休んでいることになります。

残業時間

日本もドイツも法律によって労働時間の限界が決められており、長時間労働をできないような決まりになっているという点は同じです。

しかし、その守られ方が違います。日本では法律が形骸化しており、実際には守っていないところなんてざらにあります。

それでもなお、日本では労基が腰が重いで有名であったりするなど、なかなか改善されません。

しかしドイツでは労働安全局なる組織が抜き打ちでどんどん取り締まっていき、罰金を取っているので、警戒し、残業なしで帰らせます

また、残業時間を有休として消化することもできるので、貯まったとしても消化することも可能です。

なぜドイツではそんな環境を実現できるのか

これらの労働環境の良さには大きく2つの要因があります。

大きな2つの要因

それは①こういう環境が当たり前であるという雰囲気があるという点、そして②休ませても大丈夫な会社と社会であるという点、です。

これらはどちらが欠けてもこの環境の良さは成り立ちません。

①のように有休などの権利が保障されて当たり前であり、法律は守られて当たり前であるという雰囲気の点は、近年日本でも少しずつ改善の機運が高まっています。

しかし、それであっても人件費が出せないなどで、サービス残業をするしかないなどの可能性も考えられます。本当はだめですが。

これが①があって②が欠けている状態です。

逆に、会社が法律や権利に則り、「休め! 休め!」と言っていても、残って働くのが当然であり帰るのは望ましくないという雰囲気があれば、それもまたダメです。

これが②があって①が欠けている状態です。

①休める環境が本来は当たり前であるという雰囲気

本来、休む権利、有休消化の権利は当たり前のものです。

ドイツでは休みは何よりも大切なものであるという雰囲気があります。さらに法律が後押しをしているので、「残業をしてはいけない」「休みは休まなくてはいけない」という雰囲気になるのです。

この雰囲気があるのとないのとでは大きな差です。

②休ませても大丈夫な会社と社会

この点に関しては、ドイツ人には高い生産性があるからその結果少ない時間で仕事を片付けることが出来る、などと言ってしまえば簡単です。

確かに、パーキンソンの法則でも「仕事の量は与えられた時間に比例して膨張する」とされています。

したがって、無理やりでも時間を区切るシステムを持つドイツでは、そのタイムプレッシャーと求められる結果によって生産性が向上していることは事実です。

実際、2013年の時点でドイツ人の生産性は日本人の150%であり、日本人が3人で積み上げた付加価値をドイツ人は2人で積み上げてしまうような状況です。

また社員が多く休んでいても大丈夫な理由の1つとしては労働コストが安い点が含まれています。

それ故、数を雇ってもコストが比較的膨らみにくく、その結果企業の国際的な競争力も高まり、より一層その利益によって社員を休ませることが可能となります。

好循環です。

アゲンダ2010

この好循環は元首相のゲアハルト・シュレーダーの「アゲンダ2010」の効果によるところが大きいです。

これによって、失業保険をカットし、低賃金部門を解放し、派遣も拡大し、結果、「働かざる者食うべからず」を字でいく感じで安くでもいいから働かせたため、労働コストが下がりました。

インダストリー4.0

さらにドイツでは生産性を上げようとしてきています。

現状でもいい生産性に甘んじることなく、次々と手を打っていくドイツの姿勢は素晴らしいですね。

その次なる手が第4次産業革命「インダストリー4.0です。

インダストリー4.0とは機械同士がコミュニケーションをとることによって、人間が介在することなく自動で物を生産する仕組みを作ろうとしているプロジェクトです。

これにより、機械製造・自動車・化学・IT・電子・農業の6部門を強化。少なくともドイツの生産性は30%は上がると言われています。

日本の労働環境の向上への道筋

では日本ではどうすればいいのか、という事ですが、先ほどの2つの要因をクリアさせるようにしていけばいいと思います。まぁそれが難しいのですが。

まずは雰囲気作り。

これに関しては今の若年層にとってはもはやブラック企業などに対する警戒意識はもちろんの事、有休などに関してもとっていきたい、とるのが普通であるという雰囲気が出来上がってきています。

したがって社会の毒に呑まれない限りは今後は改善の一途を辿るでしょう。

現在の若年層が昇進によって部下を持つようになった時、もしくは上層部の意識改革が行われた時、1つ目の難関がやっとクリアされます。

あとはもっと労働基準監督署が動くべきです。国も税金みたいに罰金で稼げばいいのです(極論)。

この点は筆者の意見と同じです。

そしてもう一つが休暇を出して耐えうる会社と社会の問題です。

こちらは会社が人をもっと雇えばいい話なのですが、人件費を削減することは利益に直でつながりますので、なかなか難しい。でもそれで残業が出ていれば元も子もないと思うのですが、いい人材がいないなどの問題もあります。

そこで、人材の問題と、企業の利益の為の生産性の向上の問題の両方を解決する必要があります。

人材の問題は職業訓練の強化等にて補助します。

生産性に関しては日本も遅れている生産性向上の分野で政・産・学の連携にて一体となって取り組めばいいと思います。

まとめ

そんなこんなで、もっと詳しく「ドイツ人はなぜ、1年に150日休んでも仕事が回るのか」の本の中ではドイツについて書かれています。

ぜひご一読ください。

 

 

 

 

 

 

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