【書評】新人OLつぶれかけの会社をまかされる【オススメ】

2016/10/02

マーケターとしての体験を実際しているかのように、楽しくマーケティングを学べる

マーケティングの入門書など、数多く有れど、

なかなか埋もれていたり意外とわかりにくかったりしてオススメできる本は少ないように思う。

そんな中、この本はストーリー形式の部分と解説の部分が交互に来るような

ミルフィーユ形式になっている。

そういったところからも

「なかなかマーケティングの本を読み進もうと言う気が起きない」といった人や

「わかりにくくてどれから読んでいいかわからない」という人にはおすすめです。

公式の内容紹介では

入社したての女性社員が、 突然レストランの再建を命じられる──。 現場との対立、迫る期限……。 期限の2カ月で、本当に店を再建できるのか? モノを売るすべての人に必要な、 本当に使えるマーケティングの知識が ストーリーを読むだけで身につく、 新感覚ビジネス・ライトノベル。

となっているように、ハラハラドキドキの展開と、楽しくマーケティングを学べる工夫は非常にいい。

著者は 佐藤義典さんという方で、

早稲田大学政治経済学部卒業、米ペンシルベニア大ウォートン校MBA(FT紙MBAランキング世界1位[2009年])。中小企業診断士。NTT、外資系メーカー、外資系エージェンシーで営業、ブランド責任者、営業のヘッド、コンサルティングチームのヘッドなどを歴任。高級化粧品メーカー、産業機械世界トップメーカーなどの一流企業のマーケティング戦略・戦術のコンサルティング実績を持つ。現在はストラテジー&タクティクス株式会社の代表取締役社長として、マーケティング戦略を中核にコンサルティングを行う。実戦的なコンサルティング、わかりやすい研修や講演には定評があり、ファンも多い。

というような人物であり、内容に説得力がある。

 

スポンサードリンク

よくある失敗例が多く取り上げられている

この本は公式紹介にもある通り、ビジネスライトノベルである。

この物語の主人公は、まだ入社したての新人がいきなり責任者として任される立場になり、奮闘するというところから物語は始まる。

そして、やはり新人であるため、多くの失敗をする。

その度に親戚のコンサルタントの人に教えを請い、成長していくというものである。

そのため、非常に初歩的な勘違いや間違いを犯すのだけれど、

これは一般の会社を多く見ていても初歩的であるのに間違ったまま運営しているというケースがあるようなよくある失敗を多く取り上げられている。

筆者がコンサルタントの人なので、そういう現場に多く出会うのか、非常にわかりやすい。

一度、自身の仕事にこの本で出てくるような誤りが起こっていないかをチェックしてみるというのも面白いかもしれない。

仕掛ける側に立ってみると、確かに、お客さま目線という当たり前のことさえ分からなくなっているケースなど多々ある。

戦略の部分が間違っていると、戦術レベルでものすごくいいものがあっても、

真逆の効果が生まれるか、目減りした効果しか生み出せない可能性がある。

今一度、振り返り、見返してみるのも良いかもしれない。

 

基礎的なマーケティング理論

この本で出てくるのは本当に基礎的な理論である。

いや、理論というよりキーワード解説から入っている感じである。

しかし、これは基礎であるからこそ非常に重要で、抜けると本当に土台から崩れ落ちるようなものである。

また、何度も書いているように、

この本にはストーリー部分がある。

つまり、ワードワードは知っているものでも、その実、何も理解できていなかった、という場合がある。

具体性に富んでいて、非常にわかりやすいし、

理論の使用方法という点で非常に参考になる本ではあると思う。

世の中に出回っている本は「こういう考え方がありますよ」で終わっているケースが多く

「その考え方を使ってこのようにすればいいですよ。注意点はこうですよ」がない。

この本に登場する考え方だけあれば他には何もいらないんじゃないかとさえ思わせてくれるような一冊です。

4P・ベネフィット・セグメンテーション・差別化

4P

4P=売り物(Product)・売り方(Promotion)・売り場(place)・売り値(Price)です。

戦略レベルのものを、実際の戦術レベルに落としこむ際に多く使われる枠組みです。

「何をどのようにどこでいくらで売るか」

すべてを抜け目なく戦略と照らし合わせながら考えると、きめ細かい戦術が出来上がります。

私は、これから行うことに「もれ」が無いかのチェックリストとして使っています。

しかし大抵問題がある場合これ以前に戦略が間違っているケースが多いように思います。

そこで今一度見返すのは、

ベネフィット

未だに商品・サービスだけを売っていないかを見なおそうという事です。

お客さまはコカ・コーラ社の「アクエリアス」を買っているのではなく「アスリートとしての良パフォーマンス」を買っていて、

「花火」を買っているのではなく「友達との夏の思い出」を買っているのかもしれません。

今一度見なおしてみましょう。

セグメンテーション

こちらの部分も示唆に富んでいました。

ターゲットを決める時などに、どのようにお客さまを分けるかを言いますが、

本書で出てきている「よくある間違い」の例としては

「20代女性」と分けてしまって、それが学生なのか専業主婦なのかOLなのか……と様々な内容を

一緒にまとめてしまっていて意味をなしていません。

その「20代女性」でもどういった「20代女性」なのかしっかりと分ける必要があります。

差別化

本書での注意点は「価値の差別化」をするということ。

性能や機能、品質の差ではない、ということが強調されています。

そして本書では3つの差別化の軸を提示してくれています。

また、ターゲットの選び方も本書では提示してくれているので参考になると思います。

 

おわりに

この本は本当に狙ってわかりやすく書かれているので、

非常に読みやすい作りとなっています。

また、ストーリー形式が楽しく、ライトノベル感覚で読んでしまえます。

個人的に気になったのは、三点リーダーの使い方で、二連になっていなく「…」と使われている箇所が目立ちます。

本来三点リーダーの使用方法は二連にして「……」です。まぁ、細かいところなので普通は気にならないと思います。

この本はこんな方にオススメ

  • マーケティングを新たに学びたい人
  • もう理論なんてもう知っているけれど実例を見てみたい人
  • 部下に育ってもらうために勧めるべき本を探している人
  • 新しいライトノベルを探している人
  • つぶれかけの会社を任されたOL
  • モチベーションUPになる本を探している人

 

スポンサードリンク

スポンサードリンク

スポンサードリンク

スポンサードリンク