脳科学に着目した勉強法のおすすめ本「脳が冴える勉強法」

学生であれ社会人であれ、人間は自身のスキルを高めるために絶えず勉強をし続けなければなりません。そして学び続けることにより脳を衰えさせず、また視野も広くなり人生も豊かになるといういいことばかりです。

しかし、ただがむしゃらに勉強していても効率が悪かったりすると、時間も労力ももったいないです。確かに世には様々な勉強法に関する情報がありますが、それらは時には全く相反する事柄が書かれていたりもします。

そこで根本的な人間の脳の特徴から観た勉強法をまとめてくださっているこの「脳が冴える勉強法」という本をご紹介します。

この本の著者は築山節先生で他にも「フリーズする脳」や「脳が冴える15の習慣」などの著書を執筆されています。

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「集中力がない!」の原因

いざ勉強をしようと思っても集中力がなくすぐに気が散ったりあまり捗らなかったりして、結局勉強などが進まないという状況になる時、たくさんあると思います。

私もいざ何かの勉強をしようと思いデスクに向かって勉強をし始めるのですが他の事が気になったり、その勉強で学んだことに関連する知識を学ぶべきことそっちのけで先に学びたくなって、関連知識の調べ物をし始めたりとなかなか本来すべきこと(勉強)に対して集中できないことが往々にしてありました。

しかし、自身の集中力の無さを嘆いてみるも、集中している時は効率も良く本当にのめりこんで勉強できたりもします。したがってそれほど脳の活性度が低いわけではないようにも思えていたのです。

ただ、すぐに別の事に気が散ってしまう。活性度は低くなくとも集中力がない。そんな状況に対しての良い処方箋がちょうど本書には書かれていました。Q&Aのコーナーがあり、そこで回答してくれているのです。

それが「集中と拡散の切り替えがうまくいっていない可能性がある」という事です。私の場合、例えば勉強をしているとき集中すべきはこの「勉強」です。しかし他の「やらなければいけない気がすること」にも目を向けてしまう(注意が拡散する)という事です。本来は1つ1つの事柄をまず1つ片付けて(集中)そしてそれが終わったら今度は全体のやらなければいけないリストに目を向けて次のターゲットを決める(拡散)そして決めた事柄に集中する……という集中→拡散→集中という流れでいかねばならないところを、その切り替えがうまくいかずに拡散が前のめりになって集中を乱すというイメージです。

こうした原因の場合、対処法として挙げられていたのは「こまめに片付ける習慣をつくろう」という方法でした。

他の集中力関係の本でも、まず挙げられるのは気が散る原因を排除するという事(例えば、スマートフォンを隔離してしまうetc…)ですが、それと同じような感じです。

それに加えて、整理すると作業の優先順位や重要度などを判断することが出来るからという理由もあると述べられています。

基本はやはり原因の排除。しかし、このようなメカニズム(拡散と集中の切り替えがうまくいっていない)でその集中できないのだと理由を知ることで「今、拡散してしまっているから集中しなおさねばならないぞ」と自分を戒めることが出来るので、知っておいて損はないかと思います。知ることで、集中力がないと嘆いて終わるのではなく、「今、私はこのような状態なのだからこうしなければいけない」と具体的な行動に結びつくと思います。

脳をフル活用する勉強法

暗記系科目は書いて覚えろ!」であったり「音読は大切!」であったりという話はどんな勉強法の本でもよく書かれていますが、分かりやすさを追求した結果なのか、そうすべきである理由が書かれていない時も多いです。

もちろんしっかりと脳ではどうなっているのかまで書かれている本も多いですが、「脳が冴える勉強法」でもその理由が説明されています

脳には機能分化という性質があり、その性質によって物事を多面的にとらえています。脳の機能局在では例えば後頭葉で視覚情報を処理したり、側頭葉で音の解析をしたりといった具合です。

そしてその様々な機能を多面的に使うとより効率の良い学習につながります。

例えば、「マルクス・アウレリウス・アントニヌス」という言葉を覚えるときには、その言葉に関して理解を深め、さらに何回も音読をしてみて、さらに何回も書いてみて、さらに文字からイメージを膨らませて……等々をしていればすんなりと覚えることが出来ます。

これは、書くことによって視覚と運動を司る脳の部位を使い活性化させ、なおかつ声に出して覚えることによって口を使うので運動関係の脳を、そして声に出した音を聞くことで聴覚関係を……と様々な脳の機能を使いながら覚えていくことが出来ているからです。

そして書いたり声に出したりと出力することで、「使える知識」になっていきます。

いいことずくめですね。

この件に関しましては、また別に「アタマがみるみるシャープになる! 脳の強化書」という本がおすすめです。

著者の加藤先生は「脳番地」という概念を提唱されており、脳を地図に見立てて、その各部位に番地を割り振っていき、それらを強化していく方法について書かれています。

細部まで知りたい方はこちらもおすすめします。

脳を強化するという最強の勉強法

周りにいませんか?

運動能力が高く運動系の技能をすぐに習得してしまう人や、涼しい顔で素早く計算をし続けることが出来る人や、記憶力がずば抜けていい人など……

それらの人は「ヘッブの法則」という有名な法則に則り、脳を鍛えてきた人かもしれません。

同じ行動を何度繰り返し行った時、脳はその機能を強化します。出来なかったことが出来るようになる過程では何度も繰り返し練習を行いますが、その結果、その行動を担っている脳の部位が強化されていきます。もう少し詳しく言うと、シナプスの強度が上がって情報伝達がスムーズになるのです。その結果、今までぎこちなかったことがスムーズに行えるようになります。

これを利用した勉強法が、参考書でも過去問でも繰り返し繰り返し同じ本を活用するという勉強法です。

本でも書かれているケースと本当に近いのですが、「教科書を何ページに何が書かれているか覚えるくらいまで何度も繰り返し使う」ことで京大に入った人がいます。

これは本当に理にかなっていて、最初はしんどいかもしれませんが段々と脳が強化されていき、問題を解くのに必要な脳が強化されることで負担なく問題が解けるために解答時間も早くなっていき、応用に関しても必要な能力が脳の強化によって備わっているので習得に負担がかからないと良いこと尽くめです。反射的にできるようになっていきます。

ちなみに記憶法に関しましては、ごく普通の人であったのですが、記憶法を駆使しそれを習得することで世界記憶力選手権大会に8回も優勝しているドミニク・オブライエンさんの本がおすすめです。

この方も繰り返し記憶法を使っていくうちにその記憶法に関する脳の轍が深くなっていき、負担なく記憶できるようになった可能性があります。

おまけ:脳が働いているかを見分ける方法

脳が働いているかどうかを見分ける方法として、多くの患者さんを診てこられた築山先生ならではの方法が書かれていました。

脳が働いていない人は目が動いていないそうです。視線はこちらを向いていても注意が向けられていないと感じるそうです。しかし、脳が活性化してくると目に輝きが出てくるとおっしゃっています。

目を輝かせ続けるような人生を送りたいものです。

終わりに

今回ご紹介しました内容は「脳が冴える勉強法」でもごく一部です。

私はいままで多くの脳科学系の本を読んできましたが、それらでも言われているようなオーソドックスな知識であり、頻出の「これは知っておかなければいけない」というような知識を一通り攫ってくれていますので、この本をとりあえず読めば脳の特性に関してのなじみが深まり、他の本を読んだときにもより負担なく情報が入ってきやすくなるのではないかと思われます。

新書であり、1時間半ほどで読めるとは思いますので隙間時間などを活用しながら自身にタイムプレッシャーをかけつつ読むのがいいと思います。それ故に忙しいけれどもなんとか勉強法や脳に関する事柄を取り入れ、これからの勉強に役立てたいと感じていらっしゃるサラリーマンの皆様にもお勧めいたします。

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