新バットマンの2作目!映画「ダークナイト」のあらすじ・感想【ヒースレジャーのジョーカー】
前作の「バットマン ビギンズ」を1作目とする、バットマンの新シリーズダークナイトトリロジーの2作目です。
このダークナイトトリロジーの3作品の中で、断トツの高評価を叩き出した名作の今作。
前作が2005年であり今作の「ダークナイト」が2008年公開であります。
1億8500万ドルで作られたにもかかわらず、興行収入は世界全体で10億ドルという大成功ぶり。
アカデミー賞もこの作品で様々な部門でノミネートされております。
そんな今作「ダークナイト」でも監督・主演は変わらず、監督がクリストファー・ノーランであり、主演のバットマン役がクリスチャン・ベールです。
前作「バットマン ビギンズ」についてもまとめています。
「ダークナイト」のあらすじ
最初から印象的なシーン。
ある銀行強盗が銀行を襲う。銀行強盗たちは手際よく銀行をいとも簡単に占拠してしまう。
用済みの人間は仲間であれ「分け前が減るから」という理由で殺していく容赦のなさと計画の綿密さに異常性を感じる。銀行強盗団の最後の1人それがジョーカーという犯罪者であった。
ゴッサムシティではバッドマンのヒーロー性に憧れた自警団が頻出し、また未だ根絶できないマフィアがはびこっていた。
マフィアの根絶をしたいゴッサム市警のジム・ゴードンとそのジム・ゴードンに裏で情報を流すバッドマン、そしてジム・ゴードンと組んでゴッサムのために動く地方検事のハービー・デント。ハービー・デントはバッドマンの中身であるブルース・ウェインが恋心を寄せるレイチェル・ドーズの恋人であった。
ジム・ゴードンとハービー・デントが組み、裏でバットマンが動くせいで、マフィアは危機的状況に陥っていた。裏金の管理を行う中国企業の社長ラウとマフィアはミーティングを行うが、解決は見えない。そこにジョーカーが現れ、すべてバットマンのせいであり、脅威を取り去るために裏金の半分をくれればバットマンを倒すと交渉を持ちかける。
こうして、バットマンとジョーカーの戦いが始まる。
ちなみに私はこの「ダークナイト」をHuluで観ました。
最初の2週間無料なので、無料期間でも使って観るのもいいかもしれません。
「ダークナイト」の感想(ネタバレ含む)
内容が濃い
これ程内容のしっかりとしたものは数少ないと思います。
特にこういう系の映画の場合、爆発してばっかりであったり、とにかく戦ってばっかりであったりというパターンが多いと思いますが、内容の深さが今作「ダークナイト」にはあり、その結果、ものすごく見ごたえのある映画になっています。
バットマン陣営との戦いも何度も行われますが、その一回一回がしっかりしているので、その前の話も含めてみた時にそこで1戦しただけで、もう1作分ほどの見ごたえはあります。
そして、1度ジョーカーを倒した段階で、普通なら終わっても大丈夫なところ、そこからが本番のようなストーリー展開が行われます。
そして、最終の戦いのあと、さらにトゥーフェイスが登場。
本当にどれだけ内容が濃いのだろう。
字幕の臨場感がすごい
「ダークナイト」はアカデミー賞の音響編集賞を受賞しています。
実際に吹替ではなく字幕、つまりそのままの音源で聴いたときに、その臨場感は凄いです。
静かな空気を感じさせる時はしっかりと感じさせ、スリルが必要な時は音を使って心をかき乱す。
耳にではなく心に響いてくるこの作品の音響は別格だと思います。
音に注目しながらで、もう一回観ることができます。
シリアスなのに笑えてしまう
不謹慎な話ではありますが、このシリアスまっしぐらな話の中にクスッと笑えてしまうような場面をうまく入れてきます。
トラックに「殺しこそ良薬」と書かれたトラックから現れたジョーカーは護送車に銃撃、しかし、銃では効かない車なので、「バズーカ砲が出ない限り大丈夫」と高を括っていた直後、ジョーカーはバズーカを打ってきます。
そして、子供が手で銃をうつふりをして遊んでいると、本当にその銃の先の車が吹き飛んだ(バットマンが別件で吹き飛ばした)りという小ネタをいろいろと仕込んできます。笑えます。
もちろんジョーカーのヒース・レジャーの件
何といってもヒース・レジャーの演技です。
ジョーカーの狂気性をあれほどまでに演じ切るところからもただ物ではない感じがします。
ただ、ジョーカーはあれほどまでにやっていることは異常者なのに、演技自体は単純に異常者を演じているわけではなく、もっと奥深い物です。
だた時折見せる狂気、ピエロでありながら子供のようです。
キャラクターとしてもっと演じていれば、これほどのふり幅は無かったでしょう。どこまで行ってもジョーカーは人間です。しかし、その思想の異常性からジョーカーが成り立っています。
それをこれほどまでに表現できるものなのでしょうか。
こころの底からすごいと思います。
演技だけでももちろんすごいのですが、このダークナイトの「ジョーカー」という登場人物はクリストファー・ノーランの作り出す世界観だからこそ、更に活きているように思います。
どことなくシックな雰囲気の漂う、クリストファー・ノーラン作品だからこそピンポイントでふり幅の大きい、真剣にジョーカーを演じたヒース・レジャーが際立っている感じがします。
この「ジョーカー」は本当に奇跡のような「ジョーカー」であり、この作品が語り継がれる理由になるでしょう。
「ダークナイト」の小ネタ(ネタバレあり)
レイチェルやハービーを裏切った人
結局裏切ったのは警察内部のジム・ゴードンの部下でしたが、それを示唆するハービー・デントの発言がしっかりと事前に描かれています。
ジム・ゴードンに警告をしていたのに部下を信じてしまったジム・ゴードンでした。
前作登場のスケアクロウ再び
バットマンビギンズで登場したスケアクロウが今作にも登場。
序盤に麻薬をマフィアに売る組織のリーダーとして現れる。
今回は一瞬で捕まります。
燃えてるのが消防車
ジョーカーはやたらと皮肉好きなのか、ハービー・デント護送の際の護送車誘導のために燃やしている車が消防車です。
本来、この燃えているのを消火するために駆け付けるはずの消防車自体が燃えているのですから、「なんということか!」状態。
トゥーフェイス
ハービー・デントは油がかかっていた半身に火が移り、左側が焼け爛れます。
そしてコイントス基づいた意思決定をおこなっていきます。
ここに今回のダークナイトトリロジーにおけるトゥーフェイスというキャラが誕生します。
もちろん原作でも有名で、悪役の中の人気は上位。
病院爆発のシーン
ジョーカーが病院を爆発するシーンでジョーカーは爆発のスイッチを押して病院から出てきますが、最後に爆発が途中で止まってしまい、おどけながら爆破ボタンをカチカチしますが、あのシーンはジョーカーを演じるヒース・レジャーのアドリブなのだそう。
まとめ
これでもかと見どころがあり、奥深さがあります。
クリストファー・ノーラン作品は総じて好きですが、その中でもやはり際立っている作品であると感じました。